ブロガーにとって収益化の一歩や登竜門とも言われるのがGoogle AdSenseです。
しかし利用するための審査は年々厳しくなっています。
審査の期間も数時間から1ヵ月と人によってバラバラです。
審査の内容と期間は不明確なので、不安になりますよね。
今回は審査の内容や期間について考察と対策法を紹介します。
私は物書きのプロでもブログのコンサルでもありません。ですがWebエンジニアとして、Webページの運営には本業として自信があります。
Webエンジニアの目線で審査を見ると、不合格の理由にはWebページの不備が関係している場合も多いのではないかと思いました。
ブログは文章を読み物なので、自然と審査結果の要因分析はそちらに目が行きがちです。
しかしWebページである以上、当然Webページとしての質も求められるのです。
当ページの用語について
当ページでは次の名称を通称・略称で記載しています。
- アドセンス
- Google AdSense
- サチコ
- Google Search Console
- アナリティクス
- Google Analytics
- スペシャリスト
- AdSenseスペシャリスト
またこのページでは専門的な用語を使います。
ブログ用語以外の簡単に説明を記載しますが、詳細が知りたい場合は、ページ下部のコメントなどでお問い合わせください。
- Webエンジニア
- Webサイトなどのシステムを設計・開発・運用・保守する職業
- noindex
- ページを検索エンジンにインデックスされないよう設定
- インデックス
- クロールされてページが検索結果に表示されるようになる状態のこと
- クロール
- クローラーというロボットがサイト中を読み込んで検索エンジンに通知すること
- 検索エンジン
- Googleやbingなどウェブ検索をするシステム。当ページではGoogleのこと
筆者の合格までの略歴と合格時の状態

参考までに私がアドセンスにかかった期間と行った対策、合格時のブログの状況を以下の記載しています。
Webエンジニア目線の考察

まずは考察からです。次に挙げたものを順番に解説します。
- スペシャリストの審査は足跡がつく
- 合格基準未満だと審査が保留になる場合がある
- 審査は申込後1日以内に1回は来る、その後は1週間来ない場合あり
- 複製されたコンテンツは404ページが原因の場合もある
スペシャリストの審査は足跡がつく
アドセンスのヘルプよりスペシャリストという人達がサイトを審査していることがわかります。
彼らは人間のはずなので、審査するにはサイトへ訪問する必要があります。つまり記事のPV数が上がるのです。
アドセンスの審査対象はサイト全体のため、公開しているページを全て閲覧します。固定ページを含め公開した全ページのPV数が1以上の場合は審査された可能性があります。これを足跡と呼ぶことにします。
当ブログは審査期間中のデイリーPVが0なページも多かったのですが、少なくとも次のタイミングは全ページがPV1以上でした。
申請後3時間で合格通知をもらったブロガーがいるということは、審査から合格通知まではそこまで時間がかからないことが予想されます。
足跡がついて半日経っても審査結果が通知されない場合は審査を保留された可能性があります。
合格基準を満たせなかったと思って、対策を見直しましょう。
なお、この考察は合っていたとしても弱点があります。
あくまで立ち上げてあまり時間が経ってないブロガー向けの知識かもしれません。
サーバアクセスログなどを確認する方法もあるかもしれませんが、スペシャリストの確認方法がわからない以上確信を得るのは難しいでしょう。
合格基準未満だと審査が保留になる場合がある
アドセンスの審査を申請している方が特に気になるのが結果通知までの期間ですよね。
数時間で合否がもらえている方がいる中、自分は1週間や2週間、はたまたそれ以上経っている…というのは精神的につらいです。
足跡がついたのに合否通知が来ない場合を説明する前に、数時間や1日で合否通知がもらえる場合を考察します。
私が即不合格にならなかったので想像でしかありません。ページ下部のコメントなどで情報がもらえたら喜びます。
数時間や1日で合否通知をもらえる場合から、逆に足跡がついてもすぐに合否通知がもらえない場合は保留していると考えます。

保留されたら次はいつ審査してもらえるの…?

恐らくクロールされたらです。。
botと呼ばれる検索エンジンがサイトの更新をGoogleに通知することを言います。
保留したサイトは更新されないと再審査する意味はないので、クロールの通知を受けて再審査するのが効率的です。
よって合格基準未満の場合は次にクロールされるまで保留にされると考えます。
なお、後述の通りクロールのたびに審査してくれるわけでもなさそうです。
審査は申込後1日以内に1回は来る、その後は1週間来ない場合あり
これは経験則になってしまいます。こう考える要因は2つあります。
1つ目は数時間から1日以内に合格したという報告がそれなりにあること。
2つ目は私の申請でついた足跡の頻度です。クロール自体は新記事を投稿した時に来てたのですが、足跡は1週間に1回程度でした。
一定期間は開けるルールからなのか、単純にクロールされた後に順番待ちが発生したからは不明です。
どちらにせよ保留を察しても無理をしてまですぐ対応することはないでしょう。生活に支障が出ては元も子もありません。
複製されたコンテンツは404ページが原因の場合もある
不合格通知に記載される中で悩まされる理由の一つである「複製されたコンテンツ」。
自分が頑張って書いた記事が既存の記事と全く同じと評価されるとへこみます。

コピペしたページなんてないのに…
CopyContentDetectorというコピペチェックツールで判定が良好ならば別の要因の可能性が高いです。
しかし、本当にコピペをしたわけでもないならばそんなことが起こるでしょうか。
自動で自然言語を複製と判断するのはよっぽどの場合です。スペシャリストもいちいち既存記事を記憶してはいないと考えます。
ではどんなページが複製コンテンツとなってしまうのでしょうか。
例えば404ページです。言い方は悪いですが、404ページはどんなにこだわっても内容は他のサイトと変わりません。立派な複製されたコンテンツです。
さらに言えば、ちゃんと遷移できない要素が少ないページなので未完成のサイト判定も一緒にもらいかねません。
普通は404ページはインデックスされないので審査対象になりません。しかし削除したページでもGoogleが削除を認識していなければ審査対象になってしまい、結果として404ページが審査されてしまうのです。
過去に以下を行ったことがある場合はサチコのインデックスを確認しましょう。
これらは元のURLへアクセスすると404ページに遷移します。
インデックスの削除をして審査対象から外しましょう。
また、リンクチェッカーからサイト内のリンク先がエラーになっていないかも確認すると良いでしょう。
Webエンジニア目線の対策法

考察の通りアドセンスの審査にはクロールやインデックスが深く関わっていそうです。
つまり合格するにはスペシャリストだけでなく、クローラーに向けた対策が必要になります。
どんなにいい記事を書いても、認識されていなかったり他の要因で減点されると合格は難しいのです。
クローラー対策
普段人の目には触れない箇所への対策です。自分でも見逃しがちですが、対策しないとスタートラインに立てない可能性があります。
- サチコでインデックスを確認
- 固定ページをnoindex
- サチコで不要なインデックスを削除
- site:ブログURLでリライト対象を見つける
- 記事タイトルをウェブ検索してリライト対象を見つける
- 画像のhttp混在を修正
- 画像にaltを設定
- ヘッダに張り付けた審査用コードを確認
サチコでインデックスを確認
サチコを開き、インデックス→カバレッジをクリックします。

すると次のタブが表示されます。
- エラー
- インデックスへ登録ができていません。Googleが認識できないので、対応が必要です。
- 有効(警告あり)
- インデックスへ登録がされています。有効になっているURLが想定内か確認しましょう。不要なURLは削除します。
警告の理由は軽度の命令矛盾が多いです。アドセンス審査は認識されていれば良いので対応は不要です。落ち着いてから修正でも構いません。 - 有効
- インデックスへ登録がされています。有効になっているURLが想定内か確認しましょう。不要なURLは削除します。
- 除外
- インデックスへ登録されていません。インデックスへ登録してほしいものがあれば対応が必要です。原因を修正してURL検査からインデックスへ登録しましょう。
固定ページをnoindex
アドセンスの審査で必要と挙げられる固定ページがいくつかあります。その中にはインデックスへ登録されることがリスキーなページもあります。
判断基準は他サイトとの類似性と文字数です。
- プライバシーポリシー
- 他のサイトと内容が被りがちです。大事を取るならnoindexにした方が良いです。
- 問い合わせフォーム
- 他のサイトと内容が被りがちです。プラグインをそのまま利用しているならなおさらです。コンテンツの複製にもなりかねないのでnoindexにしましょう。
- サイトマップ
- 文字数が少なくなりがちです。クロールで文字数を審査するかは不明ですが、大事を取るならnoindexにした方が良いでしょう。
noindexは各ページの編集画面下部から設定します。(Cocoonの場合)

上記設定のみだと、サチコで「送信されたURLにnoindexタグが追加されています」というエラーが出ることがあります。
審査が正常に行われない可能性があるので、エラーが出てしまったら解消しましょう。
サチコで不要なインデックスを削除
今回はアドセンスの審査向けなので、一時的な削除を紹介します。
- STEP1サチコでインデックス→カバレッジをクリック
- STEP2該当のURLを入力→次へ
- STEP3リクエストを送信をクリック



site:ブログURLでリライト対象を見つける
Googleの検索エンジンでサイトURLの前にsite:と入力して検索すると、サイトの全ページが検索結果に表示されます。

「サイトの全ページ」と書きましたが、厳密にはインデックスされてGoogleに検索結果に表示する価値有りと認められたページです。
つまりインデックスされているのに表示されないページは、Googleからの評価が低いのです。
恐有用性の低いコンテンツや複製されたコンテンツとみなされている可能性が高いです。
そこで表示されなかったページをリライト対象にしましょう。下書きや非公開にするのも良いでしょう。
下書きや非公開にした場合は、前述したインデックスの削除を忘れずに行いましょう。
記事タイトルをウェブ検索してリライト対象を見つける
Googleの検索エンジンで記事タイトルを検索します。Googleから評価されていれば1番上に表示されます。
もしそうでないならGoogleの評価が低いです。SEO難易度にもよるので1番上じゃなくても1ページ目くらいなら大丈夫とかと思います。当ブログは4番目くらいのもありましたが合格しています。
画像のhttp混在を修正
アドセンスの必須条件としてサイトがSSL化(https化)があります。
しかしブログ作成時点はhttpなので、アップロードのタイミングによってはhttpを参照する設定になっている場合があります。
次の手順でhttpが残っていないか確認します。
- STEP1自身のサイトでCtrl+Uを押しソースを表示
- STEP2Ctrl+Fで検索バーを表示
- STEP3http://サイトのURLを入力
- STEP4該当した場合はその画像を設定し直す

当ブログでは当時、プロフィール画像が該当してしまいました…
画像にaltを設定
altは画像の説明を設定します。画像に何が写っているか理解できないため、クローラーはaltを読みます。
Googleの評価に影響があるので設定しておいた方が良いでしょう。だた必須ではないと思うので、すでに多くの画像を使っており、設定が大変な場合は優先度低めです。
設定しておくと画像が読み込めない時も閲覧者が安心できるのに加え、画像検索でも検索結果に表示される可能性が増えます。
ヘッダに張り付けた審査用コードを確認
アドセンスの審査を申請した時に張り付けるように指示された審査用コードですが、正しく張り付けられていないことがあるようです。
審査を待っている間に設定を変えたりすると消えてしまうことがあります。
何より罠なのが、アドセンスのアカウントを作った時に送られているメールに記載されたコードが審査用コードではない事です。こちらを張り付けていると審査できないようです。
次の手順で確認します。
- 自身のサイトでCtrl+Uを押しソースを表示
- Ctrl+Fで検索バーを表示
- <script data-ad-client=”ca-pubを入力
- 該当した場合は<head>~</head>内か確認
- 該当しない場合は張り付けが間違っている可能性が高い
設定方法はブログテーマによって異なるため、割愛します。
スペシャリスト対策
ブログの内容や質に関する対策です。
- プライバシーポリシーの固定ページを作成
- お問い合わせの固定ページを作成
- 運営者情報(プロフィール)の固定ページを作成
- サイトマップの固定ページを作成
- ヘッダーメニューを作成
- 文字数を増量
- 文字数が1000以下で増量できない記事を下書きに変更
プライバシーポリシーの固定ページを作成
こちらはアドセンスのヘルプにも記載されている通り必須項目です。
よければ当ブログのプライバシーポリシーを参考にしください。その場合はコピペして適宜変更してください。
お問い合わせの固定ページを作成
こちらはアドセンスのヘルプにこそ必須とは記載されてませんが、暗黙の必須項目です。
当ブログではページ作成にContact Form 7というプラグインを使用しています。
運営者情報の固定ページを作成
必須ではありません。閲覧者や広告主からしたら欲しいであろうページです。
アドセンスの審査でも運営者がどのようなプロフィールなのか注目はしていると考えます。
運営者情報ページはブログによって内容も情報量もバラバラです。本人が開示しても良いレベルで書きましょう。
私の運営者情報のリンクを置いておきます。参考になれば幸いです。
サイトマップの固定ページを作成
ここで紹介するサイトマップはHTML形式のサイトマップです。
アドセンスの審査条件として、インデックスに登録された全てのページがサイトから遷移可能であることがあります。
記事は新着一覧から遡れますが、カテゴリやタグはそうもいかない場合があります。

当ブログはCocoonのショートコードで作成しています。
テーマでサイトマップを用意できない場合はPS Auto Sitemapというプラグインがおすすめです。
ヘッダーメニューを作成
ヘッダの下にあるリンクメニューの事です。アドセンスの審査ではユーザビリティも重要視しています。
分かりやすい場所に運営者情報や問い合わせフォーム、プライバシーポリシーを置くことが求められています。

ブログタイトルをクリックしたらホームに戻るのは暗黙の了解で、誰でもわかりやすいとは限りらない。という配慮が必要です。
文字数を増量
当ブログの最低文字数が1205文字なので、量はそのくらいあれば大丈夫かもしれません。
文字を増量する場合に例えば次の事を意識して増やすと良いでしょう。
文字数が1000以上に増量できない記事を下書きに変更
どうしても文字数が増量できない場合は記事を下書きや非公開にしましょう。審査の対象外にできます。
この際、サチコでインデックスの削除を忘れずに行いましょう。
審査結果の通知が遅い場合の問い合わせ方法

アドセンスの審査は1日未満で終了するが2週間ほどかかる場合があるとのこと。
ですが、2週間経っても結果が通知されない方もいるようです。
自分の審査状況が知りたい場合は次の方法から問い合わせることができます。
審査に関する問い合わせは非推奨です。
なぜならアドセンスが無効になった方の再審査に関するヘルプで、「審査期間は短縮できない。手続きに遅延が生じるかも」と書いてあるからです。
AdSense 審査状況確認フォームを利用する
AdSense 審査状況確認フォームから問い合わせできます。

アドセンスのお問い合わせに連絡
アドセンスのお問い合わせへの連絡は自身のアドセンスページから行います。


アドセンスの審査に合格したらすること

アドセンスに合格したらすぐにやった方が良い対応がいくつかあります。
特に急いでやるべきなのがアドセンス狩り対策です。AdSense Invalid Click Protectorというプラグインを使用します。設定は初期のままで構いません。
また、米国の税務情報の設定は5月末までに完了しないと30%近い税金を徴収されてしまいます。(本来は0%)こちらも期限までに設定しましょう。
まとめ
Webエンジニア目線でGoogle AdSenseの審査を考察し、対策法を紹介しました。
- 全記事に1PVがついたら審査された可能性あり
- 合格基準を満たさないと審査が保留になる可能性あり
- 審査は申込1日目でダメだと再審査は1週間くらい待つかも
- 404ページは複製されたコンテンツ
- インデックスを確認
- 固定ページをnoindex
- 不要なインデックスを削除
- site:ブログURLや記事タイトル検索でGoogleの評価を確認
- 画像のhttp混在を修正
- 画像にaltを設定
- 審査用コードを確認
- プライバシーポリシー、お問い合わせ、運営者情報、サイトマップの固定ページを作成
- ヘッダーメニューを作成
- 文字数を増量
- 文字数が増量できない記事を下書きに変更
- 審査状況は問い合わせ可能だが非推奨
- 合格した後すぐに対応した方が良いことがある
不合格通知の厳しい文言は必ずしもあなたのブログの内容を否定しているわけではないです。
ブログは特別な資格や設備が不要で誰でも始めることができます。しかし今回紹介した内容には専門的な知識も必要になってきます。
質問があればページ下部のコメントなどからご連絡ください。
分からないことや質問があれば下記から気軽に連絡ください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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